戦後、わが国では高度経済成長や人口と世帯数の急増に伴って、民間も行政も新規住宅の大量供給を続けてきました。平成の時代になると経済は停滞・安定期に入り、そして現在では人口が自然減少期に突入するなど、住宅を取りまく状況は従来とは一変した感があります。加えて、居住空間に対する価値観の多様化に、六本木ヒルズに代表される、マンションの高級化・ブランド志向が相まって、分譲型を中心にマンションや戸建て住宅が駅周辺・郊外問わずどんどん建設されていっております。これはすなわち、わが国の人口は現在減少の傾向にありますから、結局、新しく建てられる分と同じ勢いで、空家が増えているということになります。
総務省統計局のデータによると、空き家は全国に約700万戸近くあり、空き家率は全国平均で12% を超えているということです。過剰な空き家の存在は,景観や治安の悪化を引き起こし、地域の急速な衰退を招く恐れがあります。
そして、何より私達が考えてしまうことは、「もったいない・・・」、これが一番の思いです。新築の高級マンションや都会的・現代的な居住空間の人気が高まる一方で、わが国の古き良き文化、各地域の伝統や人間味を大切にし、そこに大きな価値を見出す人たちが増加していることも見逃せない事実です。
また、学生や低所得者の中には、「汚くてもぼろぼろでもいい、家賃を抑えたい」「古くても家賃が安くて広いところがいい」というニーズを持っている人達が少なからず存在します。
私達は増え続ける空家の情報をこうした人達に提供し、場合によっては空き家の所有者に改装などのアドバイスをすることにより、空き家の再利用・有効活用を推進していきたいと強く願い、志を同じくする仲間と共に立ち上がりました。
まちづくり研究所は、当面は非営利の団体として活動し、そして、経営の成立・拡大の可能性を探りながら、事業の継続性を担保する観点から独立したNPO法人への移行を検討 しております。
組織形態に関係なく、「空き家はもったいない!」「低所得者や学生、そしてお年寄りを支援したい!」という熱い思いを持って、私達は事業の推進に尽力していきたいと存じます。
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